スターバックスは、世界中で広く知られるコーヒーチェーン店として、多くの国々でその名を知られています。
しかし、存在する国もあれば、まだ進出していない国もあります。
そこで本記事では、
- スターバックスがある国とない国の特徴
- 地域ごとの展開状況
- 世界における店舗数
- 店舗数の多い国のランキング
- 世界最大のスターバックス店舗
について解説し、スターバックスが世界各地でどのように受け入れられているのか、その魅力と展開の戦略を深掘りしていきましょう。
目次
スターバックスがある国、ない国の特徴
スターバックスがある国とない国とでは、経済的文化的な背景が大きく関わっています。
スターバックスがある国々は一般的に経済レベルが高く、都市部における中産階級の人口が多い特徴があります。
これらの国々では、コーヒー文化が根付いているか、または急速に受け入れられており、人々が外出してコーヒーを楽しむ習慣が日常生活に溶け込んでいます。
一方、スターバックスがまだ進出していない国々は、
- 経済発展が進んでいない
- コーヒーよりも伝統的な飲料が好まれる文化
であることが多いです。
また、政治的な理由や市場の規模が小さいことも、スターバックスが進出しない理由として考えられます。
エリア別、スターバックスがある国、ない国
ここからはアジア、オセアニア、北米、中南米、ヨーロッパ、中東、アフリカにおいてスターバックスがある国、ない国について深掘り解説していきます。
アジア|スタバがある国、ない国
アジアにおけるスターバックスが存在する国々は、一般に経済的に比較的発展しており、都市部の人口密度が高く、西洋文化の影響を受けやすい傾向にあります。
スターバックスがある国 |
中国、日本、韓国、台湾、インドネシア、フィリピン、シンガポール、ブルネイ、香港、カンボジア、インド、タイ、マレーシア、ベトナム、ラオス |
中国や日本のような国々では、
- 高い経済成長
- 都市化
がスターバックスの成功を後押ししています。
中国では約7,000店舗、日本では約1,900店舗があり、こうした国々ではスターバックスが高品質なコーヒーショップの代名詞となっています。
韓国、台湾、シンガポールなどの国々も経済的に発展しており、都市部のライフスタイルが西洋化していることから、スターバックスが人気を博しています。
ベトナムやインドネシアのように、独自の強いコーヒー文化がある国々でも、スターバックスは特に都市部で受け入れられています。
スターバックスがない国 |
ネパール、モルディブ、北朝鮮、ブータン、東ティモール、パキスタン、ブルネイ、ミャンマー、モンゴル、バングラデシュ、スリランカ |
一方、スリランカ、ネパール、パキスタンなどでは、
- 経済的な発展が他のアジア諸国に比べて遅れていること
- または独自の強い茶文化があること
がスターバックスの進出を妨げている要因と考えられます。
北朝鮮のような政治的に閉鎖的な国や、モルディブ、ブータンのような人口が少なく市場規模が限られている国では、スターバックスにとっての市場機会が少ないため展開されていません。
オセアニア|スタバがある国、ない国
オセアニアには多くの小さな島国が含まれており、その多くにはスターバックスが進出していません。
スターバックスがある国 |
オーストラリア、ニュージーランド |
オーストラリアとニュージーランドはオセアニアで経済的に最も発展している国々です。
これらの国々には都市化が進んでおり、人口も比較的多いため、スターバックスにとって魅力的な市場を提供しています。
特にオーストラリアはコーヒー文化が根付いており高品質のカフェが多数存在しますが、スターバックスも市場に参入し、特定の顧客層に受け入れられています。
スターバックスがない国 |
ミクロネシア、ニウエ、サモア、ツバル、パプアニューギニア、フィジー、クック諸島、バヌアツ、トンガ、キリバス、パラオ、ナウル、マーシャル、ソロモン諸島 |
対して、キリバス、トンガ、ナウル、ニウエなどの国々は人口が少なく、経済規模も小さいため、国際的な大手コーヒーチェーンにとっては魅力的な市場とはなりにくいです。
経済的に発展している国もあれば、そうでない国もありますが、共通しているのは市場規模がスターバックスが求める水準に達していないという点です。
これらの国々の多くは自給自足の経済圏を持ち、地元のビジネスや文化が強く根付いています。
外資系企業が市場に進出する際には、こうした地域文化を念頭に入れる必要があります。
北米|スタバがある国、ない国
北米におけるスターバックスの展開状況は、この地域がスターバックスの発祥地であることが大きく関係しています。
北米、特にアメリカ合衆国とカナダでは、スターバックスが非常に強固なブランドイメージを築き上げており、多数の店舗が存在します。
スターバックスがある国 |
アメリカ合衆国、カナダ |
アメリカ合衆国はスターバックスの本拠地であり、約13,000店舗が存在します。
アメリカはスターバックスにとって最大の市場であり、都市部だけでなく郊外や小さな町にも店舗を構えています。
カナダでもスターバックスは約1,400店舗を展開しており、特に大都市や観光地に集中しています。
カナダのコーヒーショップ市場では競争が激しいものの、スターバックスは品質とブランドイメージによって高い人気を維持しています。
スターバックスがない国 |
なし |
中南米|スタバがある国、ない国
中南米地域におけるスターバックスの展開は、国の経済的発展、政治的安定性、観光産業の発展など、さまざまな要因によって影響を受けています。
スターバックスがある国 |
エルサルバドル、ガイアナ、ジャマイカ、ドミニカ共和国、バルバドス、ペルー、コスタリカ、コロンビア、ウルグアイ、バハマ、トリニダード・トバゴ、ボリビア、アルゼンチン、グアテマラ、パラグアイ、ブラジル、パナマ、チリ、メキシコ |
中南米の経済大国であるメキシコ、ブラジル、アルゼンチンでは、スターバックスが市場を確立しています。
これらの国々では中産階級の拡大と都市化が進んでおり、消費者がグローバルブランドに対して開かれた姿勢を示しています。
チリ、ペルー、コロンビアなどの国々でも、経済成長と都市部の発展がスターバックスの成功を支えています。
コーヒー生産国であるコロンビアでは、地元のコーヒーカルチャーとスターバックスのグローバルブランドが共存しています。
中南米の小さな国や島国でも、トリニダード・トバゴやバハマなどの観光地では、スターバックスが観光客をターゲットに店舗を展開しています。
スターバックスがない国 |
ハイチ、キューバ、アンティグア・バーブーダ、ニカラグア、スリナム、セントクリストファー・ネービス、ベネズエラ、セントルシア、ベリーズ、グレナダ、ドミニカ国、エクアドル、ホンジュラス、セントビンセントおよびグレナディーン諸島 |
一方、政治的不安や経済的困難を抱える国々、例えばベネズエラやハイチでは、スターバックスのような外資系企業にとって投資環境が厳しいため、これらの国々には店舗がありません。
エクアドルやキューバのような国では、政府の方針や市場の特性が外国企業の展開を難しくしている可能性があります。
経済的な市場規模が小さかったり、人口が少ない国々、例えばセントビンセントおよびグレナディーン諸島やセントルシアでは、スターバックスが市場進出を見送っている可能性が高いです。
ヨーロッパ|スタバがある国、ない国
ヨーロッパでは多様な文化が存在し、ヨーロッパにおけるスターバックスの展開状況も各国ごとに異なる市場環境があります。
スターバックスがある国 |
スペイン、フランス、イギリス、ドイツ、スロバキア、セルビア、ノルウェー、オーストリア、スウェーデン、ハンガリー、ルーマニア、アンドラ、モナコ、デンマーク、ルクセンブルク、スイス、イタリア、マルタ、ポーランド、アゼルバイジャン、ポルトガル、カザフスタン、ベルギー、アイルランド、チェコ共和国、ブルガリア、ギリシャ、オランダ、フィンランド、キプロス |
経済的に発展している国々、例えばイギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペインなどではスターバックスが市民生活の一部となっており、特に大都市や観光地では多くの店舗を展開しています。
小さな国や人口が少ない国でも、ルクセンブルク、マルタ、モナコのように、経済的に豊かで観光客が多い国ではスターバックスが進出しています。
東欧諸国やバルカン半島の一部国家でも、経済の成長と市民の購買力の増加に伴い、スターバックスは市場を拡大しています。
スターバックスがない国 |
北マケドニア、リヒテンシュタイン、アルメニア、コソボ、ラトビア、ベラルーシ、アイスランド、ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、クロアチア、アルバニア、キルギス、サンマリノ、ジョージア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、アンドラ、ウクライナ、バチカン、リトアニア、スロベニア、モルドバ、モンテネグロ、ロシア |
経済的にまだ発展途上にある国々(アルメニア、モルドバ、ウクライナなど)では、現在のところスターバックスの進出が見られません。
また、政治的な問題や経済的な制約が大きい国々(ベラルーシやウズベキスタン)では、外資系企業の進出が困難であることが影響しています。
小国や人口が少ない国(アイスランド、リヒテンシュタイン、サンマリノ)では、市場規模が限られており、スターバックスにとって魅力的な投資先とはなりにくい状況です。
中東|スタバがある国、ない国
中東は豊かな文化を持ち経済的にも多様な地域ですが、その一方で政治的な緊張や紛争が存在するためスターバックスがない国も多いです。
スターバックスがある国 |
トルコ、クウェート、ヨルダン、オマーン、アラブ首長国連邦、バーレーン、サウジアラビア、レバノン、カタール |
トルコ、クウェート、ヨルダン、オマーン、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、サウジアラビア、レバノン、カタールなどは、比較的政治的には安定しており経済的にも豊かな国々です。
これらの国々では、特に都市部において国際的なビジネスや観光が盛んであり、スターバックスは主に都市部や観光地で店舗を展開しています。
豊かな石油資源を背景に経済発展が進んだ国々、特にUAEやカタールでは、高い購買力と国際的なビジネス環境がスターバックスの成功を後押ししています。
スターバックスがない国 |
イラン、アフガニスタン、イラク、イエメン、シリア、イスラエル |
対して、イラン、アフガニスタン、イラク、イエメン、シリア、イスラエルは、政治的な不安定さや経済的な問題が顕著な国々です。
これらの国々では安全性のリスクやビジネス環境の不確実性が高く、外資系企業にとっては進出が難しい状況にあります。
イスラエルは経済的には発展していますが、地政学的な緊張や文化的な要因がスターバックスの進出を複雑なものにしている可能性があります。
アフリカ|スタバがある国、ない国
アフリカにおけるスターバックスの展開は非常に限られており、主に経済的に比較的安定し、観光産業が発展している国々に集中しています。
スターバックスがある国 |
南アフリカ、チュニジア、モロッコ、エジプト |
南アフリカ、チュニジア、モロッコ、エジプトは比較的政治的に安定しており、経済的にも発展しているアフリカの国々です。
これらの国々では観光業が盛んであり、外国からの訪問者が多いため、スターバックスのような国際的なブランドにとって魅力的な市場が存在します。
南アフリカやエジプトは、アフリカ大陸における経済的なハブとしての役割を果たしており、都市部では中産階級が成長しているためスターバックスの受け入れが見込まれます。
スターバックスがない国 |
ボツワナ、ベナン、ルワンダ、ギニアビサウ、ケニア、ギニア、南スーダン、エチオピア、ブルキナファソ、タンザニア、チャド、カメルーン、モーリタニア、ザンビア、サントメ・プリンシペ、ジブチ、ガボン、コートジボワール、ウガンダ、アンゴラ、エスワティニ、トーゴ、コモロ、ニジェール、マダガスカル、マラウイ、スーダン、リベリア、ガンビア、リビア、ナミビア、マリ、カーボベルデ、赤道ギニア、ソマリア、コンゴ民主共和国、ブルンジ、ジンバブエ、シエラレオネ、エリトリア、ナイジェリア、セネガル、中央アフリカ、ガーナ、セーシェル、モザンビーク、モーリシャス、コンゴ共和国、レソト、アルジェリア |
アフリカ大陸の多くの国々では、経済的な発展が遅れていたり、政治的な不安定さが存在するため、スターバックスのような外資系企業の進出が限られています。
ガーナ、ケニア、ナイジェリアのように経済的なポテンシャルを持つ国々でも、スターバックスはまだ進出していないか、非常に限定的な存在となっています。
これは、現地の市場環境や消費者の嗜好、購買力などが考慮されているためです。
また、政治的な不安や経済的な不安定性が高い国々、例えばソマリア、スーダン、リビアでは、ビジネス環境が外資にとって厳しい状況にあります。
世界のスターバックスの店舗数は?
店舗数の多い国
アメリカが13,311店舗で圧倒的に多く、次いで中国(2,734店舗)、カナダ(1,415店舗)、日本(1,237店舗)、そして韓国(993店舗)が続きます。
これらの国々はスターバックスの主要市場となっており、特にアメリカはスターバックスの本国であり、店舗数が他国を大きく引き離している状況です。
人口に対する店舗密度
人口に対する店舗密度とは、人口に対してスターバックスの店舗がどれだけ存在するかを示す指標です。
例えば、アメリカは人口約3億3000万人に対して13,311店舗があり、密度が高いことがわかります。
一方で、中国(2734店舗)やインド(88店舗)は人口が多いにも関わらず店舗数が比較的少なく、市場の潜在的な成長余地を示しています。
スターバックスがある国、店舗数ランキング
スターバックスの店舗数に基づく国別ランキングは以下の通りです。
国 | 店舗数 |
アメリカ合衆国 | 13,311店舗 |
中国 | 2,734店舗 |
カナダ | 1,415店舗 |
日本 | 1,237店舗 |
韓国 | 993店舗 |
イギリス | 901店舗 |
メキシコ | 579店舗 |
台湾 | 394店舗 |
トルコ | 326店舗 |
フィリピン | 298店舗 |
タイ | 289店舗 |
インドネシア | 268店舗 |
マレーシア | 234店舗 |
ドイツ | 160店舗 |
アラブ首長国連邦 | 144店舗 |
フランス | 132店舗 |
シンガポール | 130店舗 |
ブラジル | 102店舗 |
サウジアラビア | 102店舗 |
スペイン | 101店舗 |
※最新の状況と異なる場合があります
世界で1番目に大きいスターバックスはどこですか?
スターバックス リザーブ® ロースタリー シカゴは、2019年11月15日にオープンしたスターバックスで最大規模の店舗です。
シカゴのマグニフィセント・マイルに位置するこの店舗は、スターバックスの新たな旗艦店として、コーヒー愛好家にとってはまさに“聖地”と言えるでしょう。
店舗の大きさとデザイン
総面積は3,251平方メートルに及び、5つのフロアに分かれたこのロースタリーは、ただのコーヒーショップをはるかに超えた体験を提供します。
店内の中心には高さ17メートルのカッパー色のキャスクがそびえ立ち、その美しい光沢が来店者の目を引きます。
このキャスクを通じてコーヒー豆が運ばれる様子はまさに芸術です。
ユニークなフロア構成
- 1階: カフェとメインのロースタリーエリアがあり、新鮮なコーヒー豆の焙煎を目の当たりにすることができます。
- 2階: プリンチ®ベーカリーとカフェがあり、イタリアの伝統的なベーカリーメニューとともにコーヒーを楽しむことができます。
- 3階: エクスペリエンシャル・コーヒー・バーがあり、7種類の異なる抽出方法から選ぶことができることで、コーヒーの深い世界へと誘います。
- 4階: アリビアーモ™カクテルバーがあり、スターバックスとしては珍しいカクテルメニューを提供しています。ここでは、コーヒーベースのカクテルからクラシックなカクテルまで、多彩なドリンクを楽しむことができます。
- 5階: 屋上テラスがあり、シカゴの街並みを眺めながらコーヒーを楽しむことができます(季節や天候により利用可否が異なる場合があります)。
地元アーティストとのコラボレーション
シカゴのロースタリーは、地元のアーティストにもスポットを当てています。
店内各所に展示されているアート作品は、シカゴという都市の文化や歴史に敬意を払ったものであり、訪れる人々にさらなる感動を提供します。
スターバックス リザーブ® ロースタリーシカゴは、単なるコーヒーショップを超えたコーヒーカルチャーの祝祭の場であり、
コーヒーの新しい価値を発見したい、またはただ単に贅沢な時間を過ごしたい方にとってこの場所は必訪の価値があります。
シカゴにお越しの際は、ぜひこの特別なロースタリーを訪れてみてください。
世界のスターバックスの店舗数、スタバがある国とない国まとめ
- スタバは経済発展国に多い
- アジアではスタバが人気
- オセアニアは市場規模が小さい
- 北米はスタバの本拠地
- 中南米は観光地に店舗集中
- ヨーロッパは市場環境多様
- 中東は安定国にスタバ存在
- アフリカはスタバ店舗が少ない
- アメリカに最多のスタバ店舗
- シカゴに世界最大のスタバ店舗